進路・就職

修了生の声

加藤 あかり

加藤 あかり
修了年度
2021年度(2022年3月修了)
所属クラスター
地球共生クラスター
就職先
株式会社三菱総合研究所

法学部のゼミで、今社会で起きている問題を取り上げて紐解き、今後の展開について考える楽しさに気付いたことから大学院への進学を決めました。体系的な理論に軸を置く学術研究にも関心はありましたが、社会課題を自分の手で解決する仕事に就きたいという意思は固まっていたため、進路を見据えて公共政策大学院を選びました。

私は理論志向が比較的強かったのですが、京都大学の公共政策大学院では実務家の先生方、アカデミアの先生方が様々な視点からご指導を下さり、関心の行き場に困る事はありませんでした。また、同級生と議論を交わす中で各々の関心・視点に触れることで、まさに一つの問題を取り上げても膨大な関係者、立場、意見があるということを学生のうちから学ぶことができました。

授業で自ら政策や社会課題を選び、背景や周辺知識、ステークホルダー等を整理して自分の立場を示すということを繰り返したことは、単に関心領域についてより深く学べるだけでなく社会人として政策等に関わるのに必要なスキルを身につける助けにもなりました。公共政策大学院はまさに公共部門に必要な視座、知的好奇心、倫理観、仲間、あらゆるものが得られる場であったと感じています。

岸原 大樹

岸原 大樹
修了年度
2021年度(2022年3月修了)
所属クラスター
行政組織間交渉クラスター
就職先
総務省

京都大学公共政策大学院を修了して間もなく2年が経過しようとしています。勤務先である霞が関の地で改めて京都大学公共政策大学院で学ぶ意義を考えてみました。

私なりの言葉で言えば「実現したいと思う社会に向けて自分の頭で解決策を社会に提示する」ということだと思います。

およそ20年、30年前には想定し得なかった目を背けたくなるような課題で溢れる今日の社会において、京都大学公共政策大学院で得た「実現したいと思う社会に向けて自分の頭で解決策を社会に提示する」能力を駆使し、これからも解決困難と思われる課題に果敢に立ち向かっていきたいと思っています。

山近 祐揮

山近 祐輝
修了年度
2021年度(2022年3月修了)
所属クラスター
政策分析・評価クラスター
就職先
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

「民間と行政の役割の差異はなにか」。単純なようで、非常に難解なテーマです。

それぞれの言葉の定義上の差異ではなく、現実社会ではどのように役割分担がされているのかを深く理解したいと考えたことが、本院の門を叩いたきっかけです。

私が修士1年生だった頃、とある自治体の課題に対して、実地調査やヒアリングを踏まえた施策の立案に挑戦していました。この取り組みで学んだことは、民間と行政は、両者とも「社会をより良くしたい」と強く望み、お互いに歩み寄りつつも悩みながら社会を前に進めているということでした。また、行動原理や考え方が異なる「民間」と「行政」の両主体が、同じ方向を向いて課題に取り組むためには、現実に起きている、もしくはこれから起こる可能性のある事象をできるだけ客観的に記述し、共通認識を作ることが何よりも重要であることも学べたと感じています。「政策評価・分析クラスター」で身につけた分析手法や専門知識は、考え方等が異なる主体間の共通言語を作るという点で、大いに活用できたと認識しています。

京都大学公共政策大学院で、専門領域横断で各専門領域の第一人者である先生方からのご指導を受けることができたことや、「より良い社会の在り方」について青臭く議論できる仲間と巡り会えたことは、人生の大きな財産になったと確信しています。

今後は、本院での経験を通じて得た知識と洞察を活かし、民間の立場から「社会をより良くする」支援をしていきたいと考えています。